ぽあん歩庵

オチつかない話

子供の通う小学校の祭りだった。
前半は歌や演劇、演奏など日ごろの成果を発揮する学習発表会。
後半は、親と子が一緒に作り上げ楽しむ交流イベントとなっている。
そのオープニングとして毎年色々な芸のプロを招いて鑑賞をする。
これまで音楽家による演奏会、読み聞かせサークルの絵本朗読、地域神楽団と呼んできて、さて今年はどうしようと、PTA執行部ではけっこう長い間頭を悩ませてきていて、やっと決まったのが「落語」。
子供たちの間では「ジュゲム」を競うように覚えたり、NHK日本語で遊ぼの声に出して読みたい日本語で落語の独特の口調が良いとよく用いられてもいるので、これを生で聞く体験は、学校でもっとも力を入れているコミュニケーションスキルを身につけさせる教育にも最適だろうと役員一同で合意したものだった。
が、
なかなか、、、思ったようにはいかないものだ。

着物を着た噺家の方が舞台に上がると、最初は「何が出てくるのだろう?」との期待でワクワクと食いついていた子供たちだが、すぐに飽きてしまったようだった。
唯一大爆笑がとれたのは、導入部の軽い小話の「お母ちゃん、パンツが破けたぁ」という所だけ。
ドッと笑って、オチの「またか」の声はかき消されてしまってた。
小学生低学年の笑いのツボはそんなものなのだ。

噺家の方は四苦八苦汗だくで反応を見ながら頭を振り絞って、なんとか子供にわかる話をしようとしてくださったのだが、テンポある立て板に水の話し口調が裏目に出て、耳を素通りしていくような感じだった。
舞台から降りた彼の第一声は「はぁ〜〜、難しい」。ご苦労なことでした。


片づけを終えて家に帰り、子供たちにその件について話を聞いてみた。
小1のチビは当然だろうが、小4も小6も聞いていなかったという。
「だって面白くないもん」
子供はシビアだ。

私としては、メインの演目がちとグロっぽく思えて小学生にふさわしくなかったのではないかと気にかかっていたので、それを尋ねたかったのだが、聞いていないのなら話にならない。
そこで、軽くざっとあらすじを話してみた。
「目が見えにくいという患者がある医者のところに行ったら、目玉を洗うといってくりぬかれてしまった。しばらくして戻ってきた目玉は洗いすぎてふやけて大きくなりすぎて目に入らない。しばらく干しておけばいいよということで縁側で陰干しをしていたら目玉を飼い犬が食べてしまった。さあ大変。何か入れる物はないかと、医者が目をつけたのが目玉を食べた飼い犬の目。そいつをくりぬいて患者の目に入れて、三日したら様子を見せにこいと言って帰す・・・・・・・・という話なんだけど・・・」
教育上好ましくないかもしれないグロい話をせっかく子供たちは聞いていなかったというのに、結局聞かせてしまった。(笑)

すると、寝そべってたり、パソコンゲームをしながらで気のなさそうにしていた子供たち、皆で示し合わせたように私の方を向き言った。

「それから? それからどうなったの?」

この子たち、本当にあの時間何も聞いていなかったようだ。と軽くショック。

しかし、聞いたらオチが気になってしまうのだ。
面白さを解さないというわけでもない?

プロの上手い噺家さんの話はじっと聞いているようでも耳を素通りで、適当な私のはしょった話は聞いてないようで耳に入ってる。
これはいったい?

言葉って何だろう?
伝わるって何だろう?
コミュニケーションスキルとは?

親子の交流イベントの土産としては最高のいい課題をもらった。

2006年10月28日 体感・心感の日々 トラックバック:0 コメント:1

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2008年09月07日 在宅バイト URL 編集












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