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植物人間は無価値か──「歸國」を見て2

ドラマ「歸國」では、制作者の意図通り、
生命維持装置をつけられてただ生かされているだけという人は、
「そうなったら死なせて欲しい」と本人の意思確認ができている場合、
殺してあげるのが本人のためだと捉えた人は多かったようだ。

しかし本当にそうだろうか?
と、私はモヤモヤした気持ちが残って仕方なかった。

延命措置をとられていた人には家族はあっても、誰も滅多に見舞いにも訪れない。
元気だった頃から疎遠で、入院してからは明らかに邪魔者扱いをされてきていた。
その中での「意識がなくなったら死なせて欲しい」には、
言葉にしていない部分があると思われるからだ。

「どうせ誰も見向きもしないのなら・・・」
「ただの家族の負担にしかならないのなら・・・」
の前提があって、生きていても仕方ないという気持ちではなかったのかと。

私が彼女の本当の願いが、何だったのかということを推し量ってしまうのは、
最近ずっと自殺者の心理や「脳死は人の死か」ということを考え続けているからかも知れない。

人は時に「死にたい」ということを口にすることがある。
だけど、心底死ぬことを求めている人はいない。
死よりも辛い状況においてのみ、死に救いを求め焦がれる。
であるなら、本当の望みは、その辛い状況がなくなることだが、
それを直視するのも辛すぎて逃げる言葉が「死にたい」なのだ。

つい先日、五体不満足の乙武さんのtwitterに、
ある学生が「植物人間は生きていますか?」という質問をしていたのを読んだ。
乙武さんは、こう答えていた。
「たとえ話すことができなくとも、その命があることで力を与えられている人がいると思うのです。」

意志表示ができなくても、人間としての関わりは可能だということだ。
その存在によって、愛情を与え、愛情を受け、交流はできる。
機能しないからといって、死んでいるのと同じことには決してならない。
この考え方は、私の迷いを消し去ってくれた。
ただ、移植臓器提供の場合にのみ、家族の同意があれば本人の意志尊重はされるべきと私は考える。
あと肉体的な苦痛が耐え難い場合と。

そのような見方からすると、今回のドラマでの延命中断は、
どのように正当化しようとしても単なる殺人ではないかと思えてしまうのだ。


だいたい、意思表示ができない人間が死んでいるのと同じだとするのなら、
実際に死んでいる霊たちは一体何なんだ?ということにならないか?
「歸國」では、肉体がなくても新しい情報を得て考えて判断して現実に干渉しているが、
しかしそれでは、人が生きている意味などないではないか。

大きな矛盾を抱えるドラマだ。


たとえ話すことができなくとも、その命があることで力を与えられている人がいる─────
それは英霊たちの散った命のことでもあるのではないだろうか。

何もできなくても、いなくなった方がいい人なんて誰もいない。
違うか?

「人は二度死ぬ」どころの話ではない。
命のあるうちに忘れられたままだった人を救いもせずに死が最善の方法であるかのように見せ、
また、怒りにまかせての殺人を正当化しておいて、
「玉砕した命を忘れるな」というメッセージを発する陳腐さよ。

人の命をそんなにも軽々しく扱ってはいけない。

ただの娯楽として見るとしても、質が悪すぎる。

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